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Angler's Notes from Southern Alps

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2016年 03月 04日

2月29日&3月1日 寒波到来

2月29日&3月1日 寒波到来_e0098148_1095352.jpg


2月29日、3月1日の2日間は、リピーターのUさんをご案内してテ・アナウ方面をさまよっておりました。
表題の通りですが、寒波到来。。。。
この2月は観測史上最も温暖な月になったそうで、たしかにニュージーランド南部も安定した天候が続き気温も高かったのです。セミフライの釣りが絶好調、という月でした。
しかしUさんをご案内した2日間だけは話が別。
地元民もあっ!とびっくりの低温になったのでした。

〔2月29日、ある、小川〕
朝の気温は3℃。
2日前までの雨で各河川は増水し、それが収まりつつある状態でした。
ある川はまだまだ茶色。
ある川は笹濁り、という程度。
それまでが渇水だったので、普通であればこれは悪いことではないのですが、そこに急激な気温と水温の低下が伴うと、魚たちのやる気はどど~~~ん!と下がってしまうのです。
それを絵にかいたような日になりました。

2月29日&3月1日 寒波到来_e0098148_10184536.jpg「これまで行ったことがない川を。」というリクエストのもとに車を走らせたのは、ある小さな渓谷。
元気なニジマスが多い川なので、この水温低下でも何とかなるのでは?という、希望的観測。
しか~し!
レインボー達の姿はどこへやら。
どうやら深場の奥底にへばりついて、じっと寒さに耐えている様子。

それでも開始早々、この日瀬に入っていた唯一の魚の影を見逃さずにニンフをキャストすると、数回目のドリフトでストライク!
予期していなかった、良型のブラウンを手にすることができたのです。
事前の不安をかき消す、なんと幸先の良いスタート。
「おぉ。。これは、今日は思ったほど悪くないのでは???」と、この時は思ったのでした。

しかし、その後は前述のとおり。
ごくたまに魚の影が見られるものの、ほとんどはプールの深場に潜んで姿を見せません。
フライを投げても、何の反応もなし。
いや、一度だけ、フライを追いかけていた魚がいたかな。
でも、とにかく何の手応えもなし。
これで1日が終了してしまいました。
まあ、事前の予想通り。

この時点で、お天気は快晴。
そして相変わらずの低温。
翌朝は、放射冷却によってさらに低温になることが、容易に予想できたのです。


〔3月1日 Oreti River〕
さて翌日。
朝、車にエンジンをかけた時は、なんと車の窓ガラスに氷が!!!
3月初めで窓が凍り付くなんて、記憶にありません。
車外温度計は、0℃。
そりゃ、凍るよね。

その日まで、Oreti River 上流部の1日の水温変化は、12~18℃という感じ。
そしてこの日は、朝の時点で8℃。
厳しいことは容易に予想されましたが、快晴無風という、気温と水温以外を見れば絶好の条件に期待を寄せて、釣りを開始することになったのです。
実はUさんですが、これまで3度この川に挑戦して、全てノックアウト。
だから今回は、何とか1尾を手にして頂きたかったのです。
勝負は、水温と気温が上がる午後。
だから釣り場に到着したら、まずはゆっくり準備です。

ところでこの日、我々が釣り場に到着する前に、すでに1台のレンタカーが停まっていました。
中から出てきたのは、日本の青年。
聞けば、まだ学生さんというではありませんか。
いやー、頼もしい限り。
学生さんの身で、ニュージーランドまで単独で釣行に来るとなれば、アルバイトで得たお金を全てつぎ込むくらいの必要があったはず。素晴らしい気合の入りようですよ。
こういうやる気のある若者と出会えたことは、おじさんとしてはとても嬉しい出来事なのでした。

さて、釣り。
午前中は絵に描いたような低活性。
魚はいても、じっと動かず、フライを流しても反応はしてくれません。

しかし、午後2時くらいから川の雰囲気が徐々に良くなり、魚も捕食を意識したポジションに出てき始めたのです。
同時に、下流側からのやや強めの風も吹き始めました。

チャンスは4~5回あったと思います。
しかし、なかなかキャスティングが一度で決まりません。
やはりここの魚は一発でキャスティングを決めないと、なかなかフッキングまで持ち込むことができないのです。
一度はバイトまで持ち込んだ魚もいましたが、フックアップにまでは至らず。
刻々と時は流れて、やがて我々の区間(ビート)のほぼ終点までやってきました。

比較的早い流れの浅い瀬。
対岸寄りの早い流れの中に、魚を見つけました。
1投目。
大きくフライはレーンを外します。
中途半端にレーンを外して魚にフライを見られるくらいなら、大きく外れた方が良いので、これはOK。
2投目。
フライがレーンを捉えました。
あ、フライはセミです。
魚が早い動きですっと左に動いて、頭を持ち上げて、「ボコン!」とフライを食べたのです。
念願の、ストライク!!
そこからは「外れないでくれよ~!」と二人して心の中で大声でお祈りですよ。笑
魚を追いかけて、下流のプールまで連れていかれて、派手なジャンプも乗り切って、ようやくUさんの記念すべき1尾を手にすることができたのです。
この川にしては少々小振りの58cmではありましたが、体高のある見事なプロポーションのブラウン。
釣れたのはこの1尾だけでしたが、Uさんにとっては本当に思い出に残る1尾になったことでしょう。
おめでとうございます!!


ということで、厳しい2日間の釣りでした。
しかし特に2日目は、サイト・フィッシングの面白味と難しさを存分に味わって頂けたことと思います。
この日の教訓は、「数少ないチャンスをものにするには、何はなくても正確なキャスティング」ですね。
Uさん、またお待ちしております。


さて、夏ももうすぐおしまいですが、まだまだ面白い釣りは続きます。
そして4月になれば、マタウラ川が最高潮に!
ご予約お待ちしております。

by nzsanpei | 2016-03-04 10:50 | 釣り日誌 | Comments(0)


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