Angler's Notes from Southern Alps

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2017年 03月 25日

第2回Sさん釣行 その4

e0098148_05581132.jpg〔7日目 3月13日 マタウラ川上流域〕
さて、釣行も終盤。
7日目は前日よりも良いものの、どんよりした曇り空の中でのスタート。
やはりメイフライのハッチ&ライズの釣りを狙って、マタウラ川上流域へ向かいました。

勝負は午後からのハッチ・タイムなので、低水温・低活性の午前中はゆっくりと魚を観察しながら釣りを進めます。
そして予想通りの低活性で、フィーディングしているような魚もそれほど見られず、午前中は過ぎて行きました。

ポイント移動して、いよいよお待ちかねの午後。
川に降りると、メイフライがパラパラ。
まだハッチは本格化してはいないものの、魚たちはなんだかソワソワしているような様子。
時折、岸際の浅瀬でライズも見られます。
ハッチが本格化するまでは、そんな散発のライズを狙って、イマージャーやフローティング・ニンフを流していきました。

数匹釣って、少し上流まで釣り上がったあたりから、ハッチが本格化。
浅瀬に魚が出てきて、ライズも増えました。
そこからは、快調そのもの。
ポイントごとに、数尾の魚がフライに出てくるように。
サイズは、40cm~55cm。
平均は50cm弱、といったところでしょうか。
コンディションの良い魚たちなので、とにかくよく引きます。だから仮に魚が小さくても(と言っても、40cmクラス)、実に楽しい。

ということで、この日も前日に引き続き、数釣り。
実にテンポの良い、ライズ・ゲームをしっかりと楽しんで頂くことができました。

ちなみにマタウラ川の上流域と下流域。川は同じですが、傾向は異なります。
上流の方が落差が大きく、川の流れが複雑になりますから、基本的に上流部の方がラインコントロールなどをよりシビアに求められます。
ハッチやライズもより局所的。
でも魚のセレクティブ感は下流部の方が上で、フライの流し方やレーンにより注文が付くのはこちらの方。
魚の平均サイズは、上流部の方がずっと上。
どちらが好きかは、あなたしだい!笑


〔8日目 3月14日〕
e0098148_05582559.jpg訪れた場所の違いもありますが、前日までとは打って変わって、まるで夏が戻って来たかのような1日になりました。
この日の釣り場は、これまでとは少し違う傾向の、一見スプリング・クリークのような、湖から流れ出す小さな川です。
この川は釣り人が多く、プレッシャーの高い川なのですが、丁寧に攻めれば数も、サイズも期待できる楽しい川なのです。というのも、ここを訪れる釣り人の大半は、いわゆる一見さんの旅行者アングラー。釣り方も、攻めるポイントもよくわかっていない旅行者がたくさん入っていても、実際は魚たちはそれほどいじめられていないということになるので、見た目ほどのプレッシャーにはならない、ということなのではないかと思います。
だからその日一番に川に入ることさえできれば、意外に素直な魚たちに出会えます。

さて、この日は午前中からあたりにセミの声が響くような日になりました。
虫の動きも活発。
でも、やはり季節が進行しているためか、簡単にはドライフライには出てきてくれません。
最終的にはドライでも、ニンフでも魚は釣れましたが、一番効いたのは、ドライとニンフのコンボでした。
テレストリアル系のドライフライの下に小さなニンフをぶら下げておくと、まずはドライフライに誘われて近づいてきた魚が、それを見切った直後にニンフの存在に気が付いて、思わず「パクッ!」という感じ。
特に午後からは、このパターンで次々にきれいなブラウンを手にすることができたのです。

この日一番印象に残った魚は、対岸の草陰に定位していた大きな奴でした。
周囲に見えるどんな魚よりも、あきらかに大きな黒い影。
たいてい、こういう魚はフライに見向きもしてくれないのが、いつものパターン。
距離は、およそ20m。
対岸のバンク下なので、もちろん早い流れの向こう側の緩流。簡単ではありません。
1投目。フライは、テレストリアルのドライのみ。
少しショート。
魚の50cmくらい手前に落ちたフライがドリフトしていきますが、魚の真横くらいからドラッグがかかってしまって万事休す。
魚はフライを追いかけましたが、そこまで。
普通なら、これでおしまいです。
しかし、この魚はやる気に満ち溢れていました。
2投目。
今度はきっちりレーンをとらえます。
ラインコントロールでドラッグをぎりぎりまで抑えますが、それでも魚の近くに来てドラッグでフライが走り始めました。
が、「今度は逃がさないぞ!」とばかりにそいつは猛然とフライを追いかけて、ついに「ガボン!」とフライを咥えたのでした。
バンクが高くて、足元からドン深。おまけに岸際に灌木が生えていて、こちらもあまり身動きがとれないような難しい状況ではありましたが、最後は腰まで水につかってなんとかネットインに成功!
60cmを軽々と超える、よーく太った迫力満点のオスでした。
これには、Sさんはもちろん、私も一緒に大喜び。痛快な1尾になったのです。


〔9日目 3月15日 Oreti River〕
e0098148_05583399.jpg最終日。
前日までの釣りですっかり満足していたSさん。
最後は、大好きなOreti Riverで締めくくりたいと、厳しい条件を覚悟で向かいました。
季節の変わり目で、この川の魚たちにとっては捕食対象の的を絞りずらい、言ってみれば中途半端な状態。
なかなか思い切った捕食行動には出ないタイミングなので、はじめから難しい釣りになるのは承知の上でした。

釣りは、予想通り厳しいものになりました。
午前中は魚たちのやる気はまったくナシ。
水中の流下物への捕食行動すら見られないので、もちろん水面への反応なんてあるわけもありません。
しかし午後に入り、気温と水温が上昇してきたあたりから、魚の「付き場」が変化してきて、少しだけ希望の光が見え始めました。でも、この時点ではボウズを覚悟。
しかし、チャンスは巡ってきました。

早めの流速の瀬の中に、魚の影。
ドライに出てくるポジションではありません。なので、ここはニンフで。
数投のトライを経た後、レーンをフライがとらえて流れ落ちていくと、魚が左に小さくスライド。そして、インジケーターが消し込みました!!
しっかりとフッキングに成功。
そこからはこの川の魚らしく、瀬を上流に、そして下流に猛然と走る豪快なファイト。
ティペットは5X。
何としてでも手にしたい魚なので、慎重に、慎重にファイトを展開し、そしてついにキャッチ!
61cmの筋肉隆々の大物ブラウンでした。
分かっていたこととは言え、厳しい状況に半ば諦めムードが漂っていただけに、これはまさに起死回生の一撃。
その嬉しさたるや、相当なものでした。
達成感も、それは大きかったことと思います。
そして、これが今釣行最後の1尾となったのです。
満足!

そしてこの数時間後。
Sさんは機上の人となりました。
振り返ってみれば、釣りの観点ではけっこうシビアな気象条件の中での釣行にはなったのですが、毎日しっかりと釣果を上げ、数釣りも堪能し、そして最後は納得の1尾で締めくくるという、充実した9日間の釣行となりました。
ガイドの私にとっても、達成感のある充実した釣行。
ということで、Sさん、また来年!


さて、その後秋の釣りが続いています。
マタウラ川のハッチは安定期に入ってきました。
これから4月いっぱいは楽しめそうです。本当に楽しいので、チャンスがあればぜひどうぞ。
そして、来シーズンのご予約もお待ちしております。
年末年始~2月の時期のご計画は、くれぐれもお急ぎ下さいね。7~8月になってからでは、きっと遅すぎると思います。

さて、今シーズンのガイドの予約も一段落したので、これからは自分の釣りを始めようかな。笑








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by nzsanpei | 2017-03-25 07:06 | 釣り日誌 | Comments(0)


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