2006年 10月 10日
最初の62cmからはその後しばしの沈黙。時々痛めた左足を川の水につけつつ、対岸で黙々とがんばる「ひでくん」(ひでくんは、釣り仲間。この日も同行しました。)の釣りを眺めつつ、バックカントリーの幸せな時間は過ぎていきました。 1時間弱の静かな時間の後、再度沈黙は破られることに。平坦な流れ。川底に段差になったように若干深みを増す場所で、流速がぐっと遅くなっているのがわかります。いかにも大型のブラウンが好みそうな採餌場。水深は、それでもひざ上くらいのものです。こういう場所では、やる気のある魚がいればまず一発で勝負は決まるもの。 一投目、深みを作る段差の1メートル上、岸から約2メートルへ。遅い流れの上をインジケーターがゆっくり流れ下り、あと一呼吸でピックアップという瞬間、「ふっ!」とインジケーターが消し込んで待望のストライク! ドバーン!と大音響を立て、ブラウンらしくもなく巨体を宙にくねらせたかと思えばいきなり突っ走る。豪快な暴れっぷりで姿を現したのは、野性味あふれる63cm、約6ポンド(3kg弱)のいかついやつでした。 次の魚はさらに30~40分後。どうもバックカントリーの魚は適度な間隔をお互いに保ちあいながら生活しているのか、とは後で感じたこと。標高が高く、水温が低くなればそれだけ餌も限られ、生息環境は必然的に厳しくなるはず。ある程度の大きさの魚たちが互いに距離を保つことで生きていくのに十分な餌を確保できるようにしているとしたら、とても理に適っているような気がするのですが、いかがでしょうか。 川の水量が一つにまとまった、太くて深い流心の脇の巻き返し。一生懸命目を凝らしても、ここの魚は暗い川底の色にとけ込んでまず見えません。魚がいることを期待して、まず巻き返しの中に1投目。反応なし。2投目、3投目・・・ここにはいないかな?速い流れと遅い流れの境目にさらに1投。巻き返しにもまれることなく「すーっ」と足元近くまでニンフが流れてきた直後、ストライク! 太い流心に逃げ込もうとする魚を必死になだめて無事ランディング。先の2尾よりは少し小さく見える60cmジャストでした。 やがて正午が過ぎるとバックカントリーの谷にはいつもの風が吹き始め、向かい風に帽子が飛ばされるくらいになったところで釣りはおしまい。苦戦覚悟でのぞんだバックカントリー釣行は、期待を裏切る良い結果で幕を閉じました。2~3ヵ月後の真夏の時期には、大型のブラウンが大きなセミフライに「ばくん!」と出てくる刺激的な釣りが楽しめそうです。
by nzsanpei
| 2006-10-10 19:16
| 釣り日誌
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