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Angler's Notes from Southern Alps

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2008年 02月 09日

2月6日 マタウラ川下流域(Lower Mataura River)

2月6日 マタウラ川下流域(Lower Mataura River)_e0098148_1274944.jpg穏やかな祝日の朝、いつぞやの雪辱を期して、今シーズン初のマタウラ川下流域へ出かけました。
このLower Mataura Riverは、世界的に名高いブラウントラウトの、マッチング・ザ・ハッチの川で、日本の釣り雑誌などにも紹介されること度々。恐らく、その魚影の濃さと、ライズの釣りの質の高さでは、世界にこの川にかなう川はないのではないか?と個人的には思います。

川幅はご覧の通りの30mくらい。
ゆったりと流れるこの川面が、時にはライズリングで埋め尽くされるような光景にも出会えるんだから、本当にスゴイ!!
この日も川に下りると、早速目の前には5~6個のライズリングが挨拶してくれました。

魚のサイズは大きいのも小さいのも入り混じって、平均40cm強といったところ。ニュージーランド国内では決して大きい平均サイズではありません。が、ここの鱒たちのコンディションは折り紙付きで、ひとたび針にかかるや、疾走を繰り返し、ブラウンらしからぬジャンプを幾度も披露する猛者ばかり。エサがとにかく豊富なので、こんな風になるんです。
だから40cm弱の魚でも、釣り応えは抜群です。

2月6日 マタウラ川下流域(Lower Mataura River)_e0098148_122522100.jpg釣りはとにかく面白いの一語。
魚はなかなか見えないものの沢山いるので、時にはどの魚を狙おうか迷うくらいの状況の中、自分の好みのシチュエーションを選り好みしながら釣っていけるのです。
ニンフを使うと、ここぞというポイントからは必ず数尾が顔を見せ、時には「え!こんなところに?」というような浅瀬に何匹も付いていたり。
ドライでライズを狙えば、けっこう魚たちはセレクティブなので、1尾の魚にあれやこれやと考えて、フライをとっかえひっかえ色々試しながら、随分楽しませてくれます。でも、決して神経質なわけではないので、一つのライズに取り組んでいると、いきなり自分のロッドのティップくらいのところで別の魚がライズしたり・・・。

この日のライズは、水面を流下してくるメイフライのアダルトに対して発生していたようです。
水面に出て、羽化をして、羽が乾くまで水面でじっと待っているメイフライに対してだけ、ライズが起こっていました。
だからイマージャーとか、フローティングニンフとかの普段ならかなり活躍してくれる半沈み系のドライには、魚たちは見向きもしません。細身で地味なニュージーランドのパターンのフライを流すと、見にはきますが咥えてくれない。そこで、ハックルの下をカットして、水面に低く浮くようにし、かつテイルにフロータントを少しだけ塗って、フラットな姿勢でフライが浮くように・・・なんていう処理を施したら、いきなり連続ヒットでした。

2月6日 マタウラ川下流域(Lower Mataura River)_e0098148_12414169.jpgまたある1つの瀬では、ニンフで連続ヒット。それも中途半端な連続ヒットじゃなくて、15連続ヒットくらい。
同行したヒデ君と、「1匹釣ったら交替」を5~6回繰り返したでしょうか。それも1尾取り込んで、「それではお次、どうぞ」と選手交替し、よっこいしょ(年寄りくさい)と腰を下ろして一息つこうと思ったら、もう次の魚がロッドを曲げているくらい。
それくらいの爆発的な釣りを、この日は堪能したのです。
いや、やっぱり素晴らしいです、この川。

先シーズンから、この流域の解禁期間が1ヶ月延長になって5月末までになりました。
ライズは1年を通してありますから、バックカントリーのドライの釣りが終わりをむかえる3月中旬以降は、この川でのライズ狙いの釣りが、いっそう熱くなりそうです。

あ、ちなみに、魚に対峙するチャンスがとにかく多いこの川での釣りは、まだフライ・フィッシングを始めて間もない方々の練習には最高のフィールドだと思います。「魚に向かってキャストする」「ライズに合わせてフライを選ぶ」そして何より「釣る」という、釣りのエッセンスをイヤと言うほど実践で練習できるからです。もちろん、「キャストは上手いけど、釣りは今一進歩が・・・」なんて悩んでいる方にとっては、自分の釣りをビックリするくらいステップ・アップさせるフィールドであることは、間違いありません。ぜひどうぞ。

by nzsanpei | 2008-02-09 13:04 | 釣り日誌 | Comments(4)
Commented by かぶと虫 at 2008-02-11 18:20 x
私もここで釣りたかったです!!3年前にマタウラを訪れた時はマタウラ本流は大洪水で4日間も滞在したのに一度も釣りが出来ませんでした。18番のブラウンのメイフライを一杯用意したのに残念でした。
マッチ・ザ・ハッチの釣りが出来てしかも野生のワイルドなブラウンが釣りるマタウラ以上の川は無いでしょうね!!
Commented by nzsanpei at 2008-02-11 19:21
かぶと虫さん、そのとおり!!
ブラウンの川では、大きさはともかく、釣りの質や濃さの点でマタウラにかなう川はそうそうありません!
でも、かぶと虫さんが訪れた時はマタウラには入れなかったんですね。残念。。。いつかリベンジしに、ぜひ来て下さいね。フライは14番~16番が中心です。どれも細身に巻くと、反応がいいですよ。
Commented by みたむら at 2008-02-12 21:46 x
ここで釣りたいです。
前回行ったとき、そういう釣りもあるかな?とおもって14〜18番のメイフライパターンしこたま巻いて行きましたけど、殆どテレストリアルしか出番がありませんでした。

水中写真かっこいいですね!
Commented by nzsanpei at 2008-02-13 06:14
>みたむらさん。釣りって、色んな楽しみ方があっていいですよね。大きなフライにドカン!と出てくる釣りもあれば、小さなフライでしぶいライズをものにする、自己満足120%の釣りがあったり。今度はそれでは、ここに行ってみましょう、メイフライ系をたくさん持って。
水中写真!デジカメがせっかく5m防水がついているので、色々試してます!


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