2006年 10月 28日

10月28日 大荒れ!?半日フィッシング

今日は新婚ホヤホヤのTご夫妻を半日のルアーフィッシングにご案内です。目的地は、クイーンズタウンの湖ワカティプ湖沿いの秘密のポイント。

比較的穏やかな暖かい午後にさしかかっていたクイーンズタウンを後に、車はどんどんポイントへ向かって進みますが、それとともに空模様もどんどん怪しい方向へと向かっていきます。実は今日の気圧配置ははっきり言って最悪。出発前にお二人にしっかり防寒の用意を促したことが、脅しではなかったことがやがてはっきりすることに・・・。

ポイント到着。風は吹き荒れ、小雨も混じり、今にも嵐はやってきそう。それでもご主人の「いやぁ、たいしたことないですよ」の一言で、さっと着替えを済ませて草原をポイントへ向かって歩き始めたのでした。

ポイントへたどり着く頃には雨脚もやや強まり、バチバチと体に叩きつけ始めます。それでも水は青く透明で、期待十分。まずはバス・フィッシングの経験十分のご主人がお手本にポイントに入ります。「うまくいけば最初の1投目。まず3投以内できますよ」と私が予告。1投目、2投目・・・、「お、来た!」
e0098148_1905360.jpgお見事!初めて1分の出来事でした。小ぶりながらも元気に跳び回った40cm強のピカピカのレインボー、いっちょ上がりです。

次は奥様の番。ご主人には少し下流に移動していただいて、期待十分に1投、2投、3投・・・・そうこうしていると再びご主人「ヒット!」。釣り開始からものの5分で元気なレインボーを2尾もしとめて、ご主人ご満悦。奥様も感心しきり。
これで奥様も俄然やる気に。しかしさらに天気は悪化し始め、傍目には壮絶な状況に突入していくのです。



e0098148_191141100.jpg防寒着の上からとはいっても濡れ、体は冷えて手指はしだいに動かなくなっていきます。それでもお二人はやる気満々。特に奥様!そうこうしているうちに奥様「あ、あれ?あ!きた、きた!」初ヒット!も、ググッ・・と手ごたえを感じたところで痛恨のバラシ。でも大丈夫。直後にまたヒット!今度はしっかりフッキングしたようで、魚は勢いよくビューッとラインを出して走り回ります。もう大丈夫だろう、という所までよってきたところで最後の抵抗を試みる魚。流心に鋭く走りこんだと思ったら「あれ?」という奥様の声とともにラインはすっかりテンションを失っていたのです。残念、良型でした。



e0098148_19272734.jpgその後もヒットを繰り返した奥様でしたが、結局5バラシ。体は冷え切り、指先も限界に来たところで半日の釣りは終えたかに思えました。
引き上げようと歩き始めたとき、今まで手をつけなかった遠くのポイントにご主人が1投だけルアーを投げ込んでみたら・・・「来た!」。ここからが泣かせる話です。ご主人、ロッドを奥様に渡します。数分の格闘の末、ついにやりました!良型ブラウンを見事ゲット!夫婦の共同作業が実って、みんな大喜び!


結局実釣3時間ほどで、バラシも含めてお二人合わせて10尾ほどの魚の感触を楽しむことが出来ました。天候は最悪でも実に楽しい釣り。ガイドの私は内心すご~く、ホッとしました。

それにしても、温和で明るい実にいい雰囲気のカップルです。
Tご夫妻、またどうぞ遊びに来て下さいね。
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# by nzsanpei | 2006-10-28 20:10 | 釣り日誌 | Comments(0)
2006年 10月 25日

してやったり!

すっきり快晴。無風。
e0098148_17542321.jpg「何でこんな日に仕事なんだろう・・・。」とはならないのがここのいいところ。釣り場も近いし、サマータイムだから、午後からも明るい時間はたくさん。午前中にデスクワークを終わらせて、午後1時に家を出発。今日の目的地はクイーンズタウンから1時間の、Mataura川の支流の牧場の中を流れる小さな川です。魚は多くは無いけれど、あまり人も入らない川なのでシーズン初めには今まで何度かいい釣りをさせてもらっているところです。

日が高く照り付けているので、魚たちは柳の木の陰に隠れているもよう。浅くて透明度の高い水とは言っても、なかなか見つけるのは大変。でも今日はニュージーランドらしく、サイト・フィッシングでじっくり流れの中を注視しながらゆっくり釣り上がって行くことにしました。e0098148_1841640.jpg
みんな日陰の川底でジッとしていても、中にはやる気のある魚はいるものです。まずは隠れ家の柳の倒木の脇でえさをついばんでいたこのブラウン。(ちなみに、マタウラ川流域は、ブラウン一色です)ウェイト無しのニンフで水面直下を流すと喰ってきました。小さな流れを上に下に元気に走り回った後、無事にランディング。55cm。こんな小さな川にもこのサイズの鱒がいるのが、ニュージーランドの魅力の一つでしょうね。

それにしてものどか。川のせせらぎ、乱反射する太陽、柳の木陰、草原の羊の親子、無邪気に寄ってくる鳥たち・・・。植物も動物も、川も風も空気もみんなのびのびとしている季節です。

その後さらに同サイズを1尾追加した後、そろそろここらで引き返そう、という所までたどり着きました。小さなプールの流れ込み、岸際50cmの逆転流と太い流れの境目に今日一番のそいつはいました。底にへばりつきつつも、しっかり捕食モード。

まずはニンフをしっかり川底に届ける作戦で。完璧に鼻面を流しても、アクションを加えて誘っても完全に無視。1尾目を釣ったときと同じ作戦に出ても、また無視。完全に見切っている様子で、おそらく今年すでに一度釣られた魚かもしれません。あの手この手でせめてもさらに無視。30投くらいしたでしょうか。1尾にこんなにこだわることが出来る釣りって、フライフィッシングだけかもしれない・・なんてぼんやり考えながらさらに工夫。心理作戦を決行です。まず一つのフライをしつこく投げて魚をそれに慣れさせ、あえてそれを完全に見切らせる。次にそのフライの下に小さめの地味なタイプのフライを垂らして・・・。魚がそれまでのフライを完全に見切ってかわしたすぐ脇に、比較的安全そうな小さいえさが流れてくる・・・・。「こっちは大丈夫、パクッ!」(魚の気持ち) 『残念でした、ビシッ!』(自分の気持ち)
e0098148_1903515.jpg華麗にジャンプを3~4回決めた末にようやく白旗を揚げて上がってきたそいつは、ピカピカの57cm。まんまとしてやったり、の気持ち。なんだか魚が悔しがっているように見えた、この春改心の一撃でした。
難しい魚を相手にした時って、釣れても釣れなくてもその魚とコミュニケーションがとれたような気持ちになって、すごく楽しいと思いません?

今日はこれで終了。家に着いたら5時。全部で4時間。実釣2時間半の実に楽しい釣りでした。
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# by nzsanpei | 2006-10-25 19:05 | 釣り日誌 | Comments(0)
2006年 10月 23日

10月23日 誰にでもある?悲しいできごと ・・・

「あ、あれ?・・ない・・・!」
気がついたらベストのポケットが開いたまま。
取り出そうとしたフライボックスがどこにもない・・・。
あわてふためいて来た道を引き返して、愛しのフライボックスちゃんを探しても後の祭り・・・。

かくして、大事な大事なニンフが一杯詰まったフライボックス・・・・、大枚はたいて買ったC&Fの、使用頻度がとっても高い大切な宝物のフライボックスは、テ・アナウ近くの小川のごみとなったのでした・・・・・・・・・。誰かに拾われて幸せに余生を暮らすのか、はたまた本当にただのゴミになってしまうのか・・・。

夢に出てくること間違い無し、というくらいの引きずり具合で、もうたまらない心境ですが、こういうことってよく起こるものなんでしょうか?やっぱり。話には確かによく聞くけど、自分の身に降りかかると本当にやるせないことこの上無しです。誰かのもっと悲惨な話でも聞いて、自分を癒したいような・・・。ふぅ・・・・・・・・・・・・。
e0098148_19422916.jpg場所はここ。小さな川です。

朝からどんより曇り空。午後から寒冷前線が通過して、思い切り寒くなるそうな。ニュージーランドは今日まで3連休だったので、逆にこれくらいの予報の時の方が人もいないだろう。釣りには決して悪いわけじゃないから、と望んだ今回の釣行でした。

いい話は聞いても、夏場の極端な減水(時には場所によって干上がることもある)が気になって過去2回ほどしか釣ったことのない川です。春先は水量も安定しているので、思い切ってチャレンジしたわけです。行かなきゃよかった・・・・。

川は一見ポイントも多く、魚も多そう。川底がやや茶色味がかっていて、おまけに曇り空で水面も光るのでサイトで釣るのは難しそう。虫も飛んでいないしライズもないので、ニンフ&ブラインドで釣り上がり始めました。

魚はやはり少ない、というのが結論(少なくとも今回釣った区間)。
まず釣り始めて45分ほどで、同行のひでくん(釣り友達)が56cmのレインボーをゲット。魚はプールの底にへばりついている様子で、しっかりウェイトを載せたニンフで底をとって食わせたようです。お見事。

やがて、寒冷前線到来。雪かあられの一歩手前というくらいに冷たい雨がバチバチと叩きつけるように降り始め、フライフィッシングの大敵の強風が吹きつけるすさまじい天気に。そして一気に気温低下。当初12~13℃くらいあったものが、一気に5℃を切るほどに!

e0098148_20111276.jpg寒さに震えつつさらに釣り上がること2時間。やっとのことで自分にもヒット!ビューンと一気に下ったかと思えば豪快なジャンプを披露してあがってきたのは、レッドバンドが鮮やかな53cmの、まだあどけない顔をしたレインボーでした。(写真はちょっとピンボケですいません)

その後はひでくんが同サイズのレインボーを追加し、今日の釣りは終わり。釣れない釣りはよく歩く、は自分の持論。(というほどのものでもない)結局往復8kmほども歩いた労力の割には、実に寂しい釣果となりました。ニュージーランドと言えど、いつでも誰でも簡単に魚が釣れるほど甘くはないのです。

ところでこの川、地形図を見るとひたすら歩いてたどり着く最上流部に何か秘密がありそうです。お客さんをガイドしてはちょっと行けませんが、次回はセミフライの時期にぜひ訪れてみたい川。たくさん歩く釣りが好きな方は、ぜひご一緒に。
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# by nzsanpei | 2006-10-23 20:29 | 釣り日誌 | Comments(0)
2006年 10月 17日

10月17日 マタウラ川上流部(Upper Mataura River)

久々の、風も無く穏やかな晴れ!

今日は今シーズン初のマタウラ川へ!
マタウラ川と言えば、世界的に有名なライズとマッチング・ザ・ハッチの釣りの川です。日本の著名な釣り人も訪れる、フライ・フィッシングを志す者にとって一つの憧れにもなる川の上流部が今回の目的地。実はニュージーランドの観光の拠点、クイーンズタウンからは車で1時間弱の所にこの川は流れているのです。なんてラッキー!

国道を飛ばして走り、川に通じる道へ入り、羊の群れを蹴散らし、45分で到着です。
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(みんなおしりを向けているのは、車に驚いて逃げているから。)

(子羊も親羊も入り乱れて逃げる。)



川は昨日までの悪天候と雪解けで濁りが入っているかと思えば、これがとんでもなくクリアー。春先ではなかなか考えられないくらいの透明度です。ということは、魚を見つけやすい! そして・・・、魚に見つけられやすい!!
マタウラ川上流部(アッパー・マタウラ)の釣りは基本的にサイト・フィッシングなので魚が見つけやすいのはいいことなのですが・・・。なにはともあれ釣り開始となりました。

案の定、魚は見える。ご覧の通り。(というほど見えやすいわけではありませんが)
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しかし、シーズン初めとは思えないほどの神経質さ。

かなり慎重に近寄ってもサッサと逃げる。
ラインの影に驚いて逃げる。
フライを完璧に見抜いて無視。そして逃げる。
フライをとっかえひっかえしても同じ。
フライを動かして誘ってみても・・・逃げる!

こりゃ、打つ手無しです。
ようやく1尾針にかけたものの、サラッと逃げられてギブアップ。
低水温で魚のやる気もイマイチではありましたが・・・。無念のボウズに終わりました。

まあ、春の穏やかな一日を川辺で過ごせたので良しとしましょう。川はとてもきれいで、生気に満ちていてとってもきもちよかったんですけどね・・・。

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# by nzsanpei | 2006-10-17 19:56 | 釣り日誌 | Comments(0)
2006年 10月 16日

釣り具以外の必需品

e0098148_12324277.jpgまず、フィッシング・ライセンス。普通に釣具屋さんやスポーツ用品店で買うと紙のライセンスだけど、インターネットで買った年間パスは、カッコいいカード!
裏面にはライセンスの内容の詳細が記述されている。

右のほうに貼り付けされている白い部分は、バックカントリー・ライセンス。ある特定の川に入るには、これが必ず必要。年間パスを持っていると、無料で手に入る。
年間パスを持っていないとバックカントリー・ライセンスは手に入らないので、それらの川に入るには年間パスを購入しなければいけない、ということになる。
え?その川はどこかって?
まず、クイーンズタウンのワカティプ湖に注ぎ込むGreenstone Riverと、その支流のCaples River。前者にはさらに規制があるので注意。そして、巨大ブラウンの川として知られるOreti River上流部



e0098148_12394936.jpgで、次にレギュレーション・ブック。南島の全ての川や湖の、細かなルールが全て記載されている手のひら大の本。ライセンスを買うと、必ずくれる。北島で買うと、北島バージョンをくれる。


時にはコレを見て釣り場を探すこともある。頼りになる本。







e0098148_12462084.jpgそして最後は、ディディモを消毒するスプレー
川から上がったら、とにかく川の水に接触のあったもの全てに「シュッ、シュッ!」とする。
ウェーダー、リール、ロッド、はたまた使ったフライまで。

スポーツ用品店や釣り具やさんに売っている。







あとは、デジカメ
一昨年セミで釣ったシーズン最大魚は、デジカメを忘れていったがばかりに証拠を残せず誰も信じてくれなかった・・・。
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# by nzsanpei | 2006-10-16 13:22 | 釣りあれこれ | Comments(0)
2006年 10月 13日

お天気には勝てません・・・

春です。すっかり。
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ここの春は、日によってぜんぜん雰囲気が違います。
3日前は最高気温8℃で、いきなり雪が降りました。冬に逆戻りしたよう。
昨日、今日は逆に夏のような陽気で、最高気温23℃。真夏の少し涼しい日のよう。(ちなみに、ここは南緯45度。夏でもせいぜい30℃までしか気温は上がりません。

ここしばらく、釣りにいけません。仕事やら用事やらも理由ですが、なんと言っても天気。3~4日前までは大雨と雪で、川は釣りになるような状態じゃなく、それが終わったら今度はずーっと強風が吹き続けている有様。上の写真の、庭の桜も今はすっかり飛ばされてしまいました。

フライ・フィッシングにとって、風は大敵。気温が高くて、ハッチも進んでいるかもしれないけれど、ちょっとこれじゃね、という状況がまだ数日続きそうだから欲求不満の塊になりかけているところです。「ちょっとくらいの風なんか平気だよ」とは言わないでください。場所によっては風速が時速130km(ニュージーランドでは、風速は時速であらわします。)なんて言っていますが、これはちなみに日本で言うところの風速36mくらい。台風並みです。他の場所でもだいたい風速20m前後の風が吹きすさんでいますから、ちょっと状況が厳しすぎるのです。
まあ、こんなときもあります。釣りは自然との対話。自然が「今日はダメだよ」というときは、無理に出かけることもないでしょう、なんて自分に言い聞かせているわけです。(とは言っても、お客さんがせっかく日本から来ているときは、なんとか風ウラを探すわけなのですが)

釣りにいけない日の過ごし方。いろいろあるでしょうが、
  仕事でお茶をにごす。釣りに行くための家族への布石。
  フライを巻く。ひたすら巻く。
  釣り具の手入れ。
  釣り雑誌を読む。(最近日本の釣り雑誌が若干手に入って、良いヒマツブシ)
  少し家事を手伝ってみる。やっぱりこれも、釣りに行くための家族への布石。
  etc....

住む国は変わっても、釣り人のやることなんてだいたい同じですよね?

さて、雑誌でも読んで日本の先進技術でも勉強しようかな。
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# by nzsanpei | 2006-10-13 17:43 | NZの生活一般 | Comments(0)
2006年 10月 11日

恐怖の侵略者~Didymo~

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「なんじゃ?この汚らしい石に付着した物体は?」
と思ったあなた。どうします?もしあなたのお気に入りの川の川底が、ある日この汚らしいものに覆いつくされていたとしたら?コレが今、NZの南島でまさに起こっていることなのです。

こいつの正体は、通称ディディモ(Didymo)。正確には「Didymosphenia geminata」。北米原産の藻(正しくは、ケイソウ類)です。世界的にも侵略性の高い動植物の一つとして認知されているこの藻がニュージーランドで最初に発見されたのは、2004年。ほんの2年前。クイーンズタウンから車で2時間ほどの、テ・アナウの近くを流れるMararo川と、Waiau川でした。どちらも南島を代表する釣り場で、自分も大好きな川でした。
ディディモは一気にこの2河川で増殖し、あっという間に川底を、ぶにょぶにょ、ぐにょぐにょした海綿状のマットで覆ったのです。

川が汚く見えるだけ、ではもちろん今のNZ国内の大騒ぎにはなりません。
ディディモは植物で、当然呼吸しています。ディディモに侵略された川は、水中の酸素量が減少し、水質悪化を招きます。また川底を覆い尽くすことで、水生昆虫の生息環境に著しい影響を与え、結果としてそれらを餌とする魚類の生息を脅かすことになるのです。
釣りをしていても流下してくるディディモにフライをとられ、ニンフィングに至っては、キャストのたびに川底のディディモに引っかかり釣りにならない、といった有り様。

e0098148_18152563.jpgこのディディモは、目に見えない胞子によって広がっていきます。NZにも、おそらく釣り人のウェーダーなどに胞子が付着する形で入ってくることになったのでは、と言われています。だから当然、感染河川拡大の防止には、河川利用者が見えない胞子をしっかりと意識して、河川間の移動に際しては消毒などの防御策をしっかり行う必要があるのです。
関係機関の必死のPR活動にも関わらずディディモはその後も拡大を広げ、今では南島の約20河川でその存在が確認されています。中には世界的に有名な、Mataura川、Ahuriri川などの名前も挙げられています。

今では主に外来の有害生物を取り締まる国の機関、Biosecurity New Zezlandが中心となり、この侵略者の抑制方法を研究する傍ら、南島全体をコントロール・エリア(制限地域)に指定して人の手による拡大を何とか防ごうと必死の努力を続けていますが、全ては釣り人を中心とした河川利用者にかかっている、といっても言い過ぎではありません。

日本の釣り人にとっても、これは「対岸の火事」ではないはず。アメリカからNZに来たんです。すでにヨーロッパにも渡っています。日本に侵略の手が及んだとしても、何の不思議もありません。どうします?ある日渓魚がたわむれる清流が、醜い黄土色の藻でおおわれてしまったら?

だから、これからNZに釣りに来よう、と考えている皆さんにお願いです。まず、道具をきれいに洗浄して持ってきて下さい。ディディモは洗剤や漂白剤と乾燥に弱い植物です。NZ国内で釣りをするときは、水域がディディモに感染している、していないに関わらず必ず水に触れたもの全てを消毒してから、別の川に移動して下さい。(消毒液が南島では販売されています)
①Check 道具にディディモのかけら、土などが付着していないか確認。
②Clean 次にしっかり消毒。(5%程度の漂白剤液などで)
③Dry 消毒が出来ないときは、48時間以上の完全な乾燥。


詳しくは、Biosecurity New Zealandのウェブサイトで確認できます。

美しい川を大切にしたい気持ちは、国が変わってもみんな同じ。私たちの大事な遊び場を力をあわせて守りましょう。

(掲載の写真は、「Biosecurity New Zealand」の許可を得て使用しています。転載はご遠慮ください)
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# by nzsanpei | 2006-10-11 19:09 | 釣りあれこれ | Comments(0)
2006年 10月 10日

10月3日 60cmオーバー3連発!バックカントリー釣行 その弐

最初の62cmからはその後しばしの沈黙。時々痛めた左足を川の水につけつつ、対岸で黙々とがんばる「ひでくん」(ひでくんは、釣り仲間。この日も同行しました。)の釣りを眺めつつ、バックカントリーの幸せな時間は過ぎていきました。

1時間弱の静かな時間の後、再度沈黙は破られることに。平坦な流れ。川底に段差になったように若干深みを増す場所で、流速がぐっと遅くなっているのがわかります。いかにも大型のブラウンが好みそうな採餌場。水深は、それでもひざ上くらいのものです。こういう場所では、やる気のある魚がいればまず一発で勝負は決まるもの。

e0098148_18294311.jpg一投目、深みを作る段差の1メートル上、岸から約2メートルへ。遅い流れの上をインジケーターがゆっくり流れ下り、あと一呼吸でピックアップという瞬間、「ふっ!」とインジケーターが消し込んで待望のストライク! ドバーン!と大音響を立て、ブラウンらしくもなく巨体を宙にくねらせたかと思えばいきなり突っ走る。豪快な暴れっぷりで姿を現したのは、野性味あふれる63cm、約6ポンド(3kg弱)のいかついやつでした。


次の魚はさらに30~40分後。どうもバックカントリーの魚は適度な間隔をお互いに保ちあいながら生活しているのか、とは後で感じたこと。標高が高く、水温が低くなればそれだけ餌も限られ、生息環境は必然的に厳しくなるはず。ある程度の大きさの魚たちが互いに距離を保つことで生きていくのに十分な餌を確保できるようにしているとしたら、とても理に適っているような気がするのですが、いかがでしょうか。

川の水量が一つにまとまった、太くて深い流心の脇の巻き返し。一生懸命目を凝らしても、ここの魚は暗い川底の色にとけ込んでまず見えません。魚がいることを期待して、まず巻き返しの中に1投目。反応なし。2投目、3投目・・・ここにはいないかな?速い流れと遅い流れの境目にさらに1投。巻き返しにもまれることなく「すーっ」と足元近くまでニンフが流れてきた直後、ストライク! 太い流心に逃げ込もうとする魚を必死になだめて無事ランディング。先の2尾よりは少し小さく見える60cmジャストでした。

やがて正午が過ぎるとバックカントリーの谷にはいつもの風が吹き始め、向かい風に帽子が飛ばされるくらいになったところで釣りはおしまい。苦戦覚悟でのぞんだバックカントリー釣行は、期待を裏切る良い結果で幕を閉じました。2~3ヵ月後の真夏の時期には、大型のブラウンが大きなセミフライに「ばくん!」と出てくる刺激的な釣りが楽しめそうです。
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# by nzsanpei | 2006-10-10 19:16 | 釣り日誌 | Comments(0)
2006年 10月 09日

10月3日 60cmオーバー3連発!バックカントリー釣行 その壱

解禁日の釣りから1日おいた10月3日、シーズン2回目の釣行に出かけました。目的地はクイーンズタウンから車で1時間半ほどのところにある、バックカントリーを悠々と流れるブラウンの棲む川です。バックカントリーはこちらで言うところのいわゆる「山奥」になるんだと思いますが、日本のそれとはだいぶイメージが違います。というのも、南島の標高の高い地域(1000m前後から上)には西海岸側をのぞくと樹々が生い茂る森になっているところはほとんど無く、主にタソックと言われる多年草の草原になっているからです。一見荒涼としていて時には風が吹き荒れるe0098148_17345436.jpg こんな場所の釣りを実は自分は好きなんですが、もしかしたらこれがニュージーランドの原風景なのかもしれまない、なんて思ったりもします。

たいていこんなバックカントリーの山々は、山全体が巨大な牧場の放牧地になっているので、砂利道を走り、ゲートに出会ったら車を降りて、また閉めて、時には羊や牛の群れをかき分けかき分けようやくポイントにたどり着くのです。(牧場内に立ち入るときには、許可が必要な場合があります。あと、ゲートは必ず初めに自分が見つけたときの状態に必ず戻しておくのがルール)実はこの道中もなかなか楽しい。羊の群れに突っ込んだり、よけてくれない牛がいたり、橋の無い小川を渡ったり。

さて、釣りです。心配していた風もそれほど強くなく、なかなかいい感じ。支度を済ませて鉄製のゲートを「えいっ!」と飛び越えようとした瞬間、それまでがっちり固定されていたはずのゲートがグラット動いて、思い切りひざをゲートに打ち付けたのでした。何とか歩けるものの、腫れ上がること間違い無しの状況。暗雲立ち込める状況・心境の中、それでも釣りはやめられません。冷たい川の水に時にはひざを浸しながらの釣りになりました。

水温はかなり低いものの、川の雰囲気は実にいい感じ。一見フラットな流れも要所要所にポイントが点在し、春先の気持ち多めの水量が魚のつき場をより明確にしてくれている。もともとすごく魚の多い川ではないので、ブラインドでそれらしいポイントをニンフで丁寧に探っていかなければいけないこの時期の釣りには、的がある程度絞れるこの状況はおあつらえ向きだったのです。

釣り始めて30分後、流れが岸にぶつかるところが深くえぐれているポイント。ウェイトをしっかり巻き込み、さらにビーズヘッドを装着したニンフで深みを狙う作戦です。1投、2投したそのとき、いきなり真っ黒な水の底から大きな影がオレンジのインジケーターめがけて浮き上がり、消えていったのです! ビックリ。e0098148_18275447.jpg低水温、虫もほとんど飛んでいない。なのに真夏のセミに反応しているようなこの魚はいったい何?ということで疑心暗鬼にもう一投。「おぉ、また出てきた!」でもやっぱり完全に水面には出てきたくないみたい。かといってその下のニンフには食ってこない。う~ん・・・。そしてもう一投。今度はタイミングを見計らってわざと上流側にドラッグをかけ、ニンフを魚の目線まで浮上させてみると・・・、ストライク! さんざん走り回られたあげく何とか岸に引きずり上げたそいつは、62cmの黒みがかったブラウンでした。このときばかりは足の痛みはぜんぜん感じません。

つづく
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# by nzsanpei | 2006-10-09 18:44 | 釣り日誌 | Comments(0)
2006年 10月 06日

シーズン初日、価値ある1尾!

10月1日。待ちに待ったシーズン初日でした!
天気は曇り時々雨、午後から風も出そう・・・。でもそこはシーズン初日。川の状態は悪くなさそうだし、何としてもロッドを振らねば、と出かけたのでした。

ところで、この国で釣りをするには2つの事を遵守しなければいけません。

1つ目は、ルール。
まず、必ずライセンス(許可証)が必要です。全国共通の1日ライセンスが$18.50。1500円くらい。安い!ちなみに1年ライセンスは$92。約7500円。激安!くれぐれも、単一の川のライセンスじゃなくて、全国どこでも釣りが出来るライセンスです。素晴らしい!(北島のタウポ地区を除く)いかに給与水準の低いこの国の住民でも、この点で文句を言う人はいないはず。
そしてレギュレーション。ライセンスを買うときにレギュレーション・ブックをくれます。そこには川ごとのルールがビッシリと記されているのです。Open Season(解禁期間)、Authorized Tackle(釣り方の制限)、Bag Limit(持ち帰り制限)などなど。けっこう罰則も管理も厳しく、釣りをしていると時には見回りに来た『Fish&Game Council』という釣りの管理団体の係官に声をかけられます。

2つ目は、ディディモ対策
e0098148_13515351.jpg北米からやってきた悪質な外来の藻の一種がディディモです。今すごく深刻な問題。とにかくこいつは繁殖能力がものすごい。胞子は見えないので、ウェーダーやライン、とにかく川の水につけたものを完全に消毒しないと、釣り人の不注意によってどんどん別の川に広がっていってしまうのです。黄土色の海綿状のぶよぶよした気味の悪い物体に川が埋め尽くされてしまうまでに1年とかからないでしょう。ということで、川から川に移動するときや、釣りを終えた後には完全に消毒・乾燥をしないといけません。これについては後日詳しく。とにかく深刻。


何はともあれシーズン初日です。
向かった先は超大型ブラウンで有名なクイーンズタウンから1時間半くらいの川。ここの魚は警戒心がすごく強いことでも有名。必ず釣りたいシーズン初めにしては、ちょっとギャンブル?
気温も上がらない曇天のシーズン初め。ニンフのコンボでじっくり川を探る作戦で挑みました。結果は、何とか1尾ゲット!いてもフライに見向きもしてくれない魚たちに四苦八苦しましたが、ようやくキャッチした魚が63cm、約3kgのパンパンに太ったコンディション抜群のブラウンだったので、なかなか素敵なシーズン始めになりました。
e0098148_149739.jpg

どうです?なかなかのブラウンでしょ?これでもこの川のアベレージサイズです!
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# by nzsanpei | 2006-10-06 14:18 | 釣り日誌 | Comments(0)