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Angler's Notes from Southern Alps

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2014年 01月 10日

1月3日 Sさん釣行最終日 あちこち行きました。

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さて、Sさんの今シーズンの釣行も最終日を迎えました。
この日は、ここまでの毎日悩まされてきた天候にとどめを刺されることになります。
とは言っても、前日までの釣りですっかり満足して、半ば放心状態のSさんではありましたが。

前日の夕方から降り出した強い雨は、何とか平静を取り戻しつつあった周辺の河川を、また全て濁流に戻してしまいました。
こういう時は、ガイドの私の朝は、まず各地の水量のチェック、天候のチェック、累積雨量のチェックなどから始まり、なかなか慌ただしくなります。今回は、それが毎日・・・・。

現状で何とか大丈夫だろう、と向かった先は、1年前も最悪の天候の中で良い釣りができた、アレキサンドラ方面の川でした。ここは、なかなか雨の影響をうけない川なのです。
そして川に到着してみると、釣りには影響がないような状態。まずは期待十分といったところです。

天候:晴れ時々くもり&強風
気温:10℃⇒17℃
水温:17℃

川に降りてみると、チラチラとメイフライのハッチ。
しかし、魚たちのライズを誘発するほどではなかったようです。

川のあちらこちらにできたバックウォーターのほぼ止水のような場所には、数尾の良型ブラウンが必ずといってよいくらいにいて、水中や水面の何か小さなものを捕食しているようでした。
水面を流れているものをよ~く観察して、まずはスペント・スピナーで勝負。
・・・・・、無視。

またあるところでは、明らかにウィローグラブへのライズが!!
このブログでも何度も紹介しておりますが、ウィローグラブは極小の黄緑色のイモムシ。河原に柳が立ち並ぶ川では、夏から秋にかけてこのイモムシが水面にたくさん落下し、マス達がそれに夢中になるのです。
そして、これの釣りがものすご~く難しい。
どんなに似ているフライパターンを投入しても、ほとんどの場合は魚に避けられてしまうからです。
Sさんもこの点はよくご存じ。
なのでこのライズに向け、ウィローグラブのパターンをしっかり研究してきていました。

さあ、そのSさんの新パターン。
見かけはバッチリ。いけそうです。

期待を込めてまず一投。
・・・・・、無視。
さらに二投目。
・・・・・、無視。
3投目・・・・、4投目・・・・、5投目・・・・。
まったく無視です。涙
フライを変えても、やっぱりだめ。
かなり頑張りましたが、フライを食わせることはできませんでした。
これがウィロー・グラブの釣り。
魚は繰り返し繰り返しライズをしているのに、なかなか釣れないのです。
まあだからこそ、1匹ものにした時はたまらなくうれしいんですけど。

そうこうしているうちに、川の濁りがかなり強くなってきたような。雨の影響は、やはりこの川にも及んでしまったのです。
文明の利器、スマホで川の水量をチェックすると、何と急激に水位が上がってきているではありませんか。
これはグズグズしていると車に戻れなくなるぞ、ということで、慌ただしく引き上げることになってしまったのです。
もう少しウィローグラブの釣りをやっていたかったんですけどね。仕方がありません。
ちなみにそのSさんの新パターンですが、私が何本かお預かりしました。なので今シーズンは、これからウィローグラブに出会うたびに、そのフライをラインに結んでテストを重ねたいと思っております。

さて、こうなったら午後はどこに向かいましょうか?
ということで、その後は2か所、試しました。
濁らない、湖の入江でクルージングするマスを狙ってみました。
湖からの水門の下の川にも入ってみましたが、ここではニンフのインジケーターに飛びついてきた魚が1匹だけいました。
しかしどちらも成果は得られず。
残念ながらのノーフィッシュで1日を終えることになったのです。

残念ではありますが、これほど釣り場の選択肢を失ってしまうような天候では、仕方のないことかもしれません。
これまで悪天候でも何とかしてきましたが、やはり人は自然には最終的には勝てないのです。そしてそれも、フライフィッシングの一つの要素。

ということで、Sさんの今シーズンの釣行は終了しました。
天候にはとにかく毎日悩まされましたが、Sさんとしてはかなりの大満足の釣行になったようです。
釣れた60オーバーの数(10尾!)は過去最高。私のこれまでのお客さんの中でも最高記録です。
最終日の夜は食事をしながら、1週間の思い出話に花が咲きました。もちろん、来シーズンの釣りのことも。
次回こそ、天候に恵まれて快適に釣りをしたいものです。
Sさん、お疲れ様でした。


さて、その後。
荒れた天候は続き、依然ほとんどの川は釣りができる状態ではありません。(できるところはあります。)
周辺の湖の水位もずいぶん上がりました。
天候回復の兆しはまだ見えませんが、今月後半には安定した夏らしい気候が戻ってくるはず。
そうすれば、きっとかなり良い状態で、ドライフライの釣りが思い切り楽しめそうです。
残りのシーズンですが、まだまだガイドのご予約は可能です。
どうぞお早目にご連絡ください。

by nzsanpei | 2014-01-10 08:50 | 釣り日誌 | Comments(0)


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