2016年 04月 01日
〔5日目 テ・アナウの小川〕 天候は前日夕方から下り坂。 夜から朝にかけて雨がパラパラと降るような天候になりました。 雨が降ったり、日が射したりなので、朝イチでご覧のような見事な虹。 端から端まで完璧。しかも二重。 さて、この日はテ・アナウ近くの小川に出かけました。 人里に近いながらも、ニジマスとブラウンが混じりつつ、いつもそれなりに魚がいて楽しませてくれる川です。 アクセスも良く、気軽に楽しむことができる川、と言っても良いかもしれません。 午前は、上流部のアクセスから。 小雨の中でしたが、それなりの釣果を期待して意気揚々と釣りを始めたのです。 しかし! 探せど探せど、魚が全く見当たりません。 ここぞ!というポイントにも、何の影もないのです。 「何かあったのでは?」と思わせるほどの有様。「この川でこんなに魚がいないとは・・・。」と、私も西やんさんも首をかしげるばかりでした。 あえなく、撤退。 午前中は徒労に終わったのです。 そして午後は大きく下流に移動。 こちらでは、なぜかそれなりに魚の影があったのです。やる気もまあまあある。 う~ん、いったいなんだろう??? 最初の1尾。 深瀬のヒラキの対岸バンク際で、時折ライズをしているブラウンでした。 フライは、セミ。 アプローチ、キャスティングの仕方、ラインの置き方をしっかり決めていざ、キャスティング。 一発でバンク際の難しいレーンをとらえたフライが、ナチュラル・ドリフトでギリギリ流れるくらいの所で、「ガブリッ!」と魚がフライを咥えました。 お見事です。 その後のファイトも難なくこなし、やっとこの日の1尾目。 二人で胸をなで下ろしました。 次の1尾は、いつも数匹の魚が期待できる、浅い瀬。 今度はブラインドでニンフィング。 流れを読み、しっかりと魚がいそうな筋にフライを送り込んでいくと、インジケーターが消し込みました。 今度は、元気なレインボー。 その後も数回のチャンスがあったのですが、残念ながら口を使わせるところまでには至らず、この日は終了。 最初から下流部に入っていれば、と悔やまれる結果にはなりましたが、これも釣りです。 自然はなかなかこちらの期待通りにはなりません。 〔6日目 タカへとマタウラ上流部〕 さて、いよいよ最終日です。 夜半から、けっこうな雨が降り続きました。 釣りも好きだけど、鳥も大好きな西やんさん。 今回の目的の一つにバード・ウォッチングもあったのですが、その一つがこれ。 「タカへ」という鳥です。 ニュージーランドで生き残る飛べない鳥の一種で、現在の生息数はほんの250羽ほど。 テ・アナウというところは、このタカへの故郷のような場所なのです。 野生では見ることはできません。 ということで、雨が降る中、テ・アナウの「バード・サンクチュアリ」に立ち寄りました。 餌やりの時間に行くと、なんとタカへの飼育舎の中に入れてくれるのです。 ここでタカへやその他の鳥たちを堪能した後、いよいよ釣りのために移動です。 夕方には飛行機の乗るので、許された時間はほんの3時間ほど。 2日目に魚たちのご機嫌が良かった、マタウラ川上流部に行くことにしました。 その周辺は、雨もほとんど降っていないようです。 連休真っただ中のこの日、川は混雑していました。 アクセス・ポイントごとに、釣り人の車が。 やっと見つけた場所で釣りを始めるも、すでに叩かれた後と見えて、魚があまり狙える場所に出ていません。 そして、神経質。 そうこうしているうちに、下流側から別の釣り人までやってくる始末。 ということで、さらに上流に移動。 釣りができる一番上流のポイントまで移動したのですが、これは間違いではありませんでした。 ゆったり流れる広いプール?瀬?には数匹の大きな魚たちがクルージングしています。 時々水面の何かを食べているのですが、恐らく難敵の「ウィロー・グラブ」。 色々試しますが、なかなかバイトには至りませんでした。 フラットな水面。渇水気味の緩い流れ。賢い魚。そしてウィロー・グラブが捕食物。 これほど難しい組み合わせはありません。 刻々と時間は過ぎていきます。 もうほぼ時間切れ、と言う頃になって、チャンスは巡ってきました。 小さなドライフライの下に、これまた小さなウィローグラブのパターンを結んで、ライズを繰り返す魚めがけて数投目のこと。 魚からやや離れた位置にフライが着水すると、それに向かって勢いよく魚が接近。 はっきり口を開くのが見えると同時に、目印代わりのドライフライが消えました。 「待ってました!」と合わせを入れると、なんと痛恨の合わせ切れ・・・・。 終了間際、土壇場のチャンスだっただけに、これは相当に悔しかったと思います。 難しい相手だっただけに、余計に悔しさはつのります。 これで今回の西やんさんの釣行は終了。 全体的には、難しい状況が多い中で、釣れる魚の数はそれほど多くはなかったものの、それなりに内容の濃い6日間になったと思います。良い魚にも出会えました。 何より、難しい状況でキャストをしっかりと決め、バイトまで持ち込む、という場面が毎日のように見られたことが、私としては意義深かったと感じた次第。 西やんさん、お疲れ様でした。 ウェーディング・シューズは、次回までしっかりとお預かりしておきます。 さて、4月になりました。 気温が下がり、すっかりここ数日で秋の雰囲気になりました。 マタウラ川では、いよいよハッチ&ライズの釣りが始まりましたよ。 もう一つのベストシーズンがやってきました!
by nzsanpei
| 2016-04-01 08:09
| 釣り日誌
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ニュージーランドは南島、クイーンズタウン在住のフィッシング・ガイドの気ままな釣り日誌。NZのフライフィッシングって、こんな感じです!?コメントお待ちしています! by nzsanpei カレンダー
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