Angler's Notes from Southern Alps

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2018年 03月 06日

嵐の中のSさん釣行

時間のある時に釣りのレポートも発信せねば。とのことで、本日2度目のアップ。

先のブログに書いた通り、2月1日にやってきた台風を機に、それまで記録的に暑くなっていた夏が急変。
一つ目の台風の時には、それまで地面が乾燥しまくっていたために、いったん増水した各河川も引くのが早かったのが救いでした。
しかしそれが続くと、増水はなかなか引いてくれないし、普段は大丈夫な程度の量の雨でもまたすぐに増水を引き起こしてしまいます。

ということで、珍しくも2つ連続で台風はやって来ました。
しかも、これ以上にない悪いタイミングで…。

2つ目の台風は、2月19日にやって来ました。
そしてその2月19日。台風の到着寸前でやって来たのが、超常連のSさんでした。
そんなSさんの2週間弱にわたる釣行をかいつまんでレポート。

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初日。
この日はまだ雨も始まっていなくて、暖かかったのがせめてもの救いでした。
日本からクイーンズタウンに到着して、すぐにマッケンジー地方に約3時間の移動。
モーテルにチェックインして買い出しを済ませて、そしてさっそく近くの川に釣りに出かけるのは、Sさんにとってはいつものことです。
到着した日から、帰国する日まで、釣り。筋金入りなのです。

この日のほんの数時間の釣りに、Sさんの釣り人生の中でも最大級のドラマが待っていました。
川は、小川と呼べる程度の小さなもの。数日前に降った雨によるちょっとした増水から、回復したばかりという状況でした。

釣り始めてから見つけた魚としては2匹目のそいつは、深瀬の底の方でエサをついばんでいるようでした。ドライフライを2度投げても反応がないので、ニンフにチェンジ。
重たいニンフが重たい流れにしっかりなじんで、川底にへばりつくそいつのもとへと送られました。そして、ストライク!
ロッドに重量がかかったと同時に、水面近くまで浮上してきて身を翻したその魚を見て、思わず二人して「でかいっ!」と叫んだのです。
豪快なジャンプを数回披露し、今度は下流側の柳がかぶった方向へ疾走。
柳の中に潜り込まれたらたいへんなことに!
ということで、私が瀬のヒラキに先回りして魚を追い返す。なんてこともやったりして。笑
「外れないでくれよ!!!」と心の中で激しく祈りつつ、なかなか寄ってこない魚と格闘すること数分。
そうして無事に取り込んだのが、上の写真のレインボー。
76㎝!
軽々と10ポンド超えの、正真正銘のトロフィー・サイズ。

いや、驚きました。
少なくともニュージーランド南島南部の普通の川に、このサイズのニジマスが存在するとは思っていませんでした。ブラウンだったら分かりますが、レインボーだということが、特筆ものだと思います。
スチールヘッドというわけでもありません。
とにかく、天然のレインボーでこのサイズ。Sさんにとってはもちろん記録更新で、恐らく今後なかなか破られることはないであろう記録のはず。
一生に1匹、というくらいの魚のはずです。
そして、これが今釣行の最初の1尾。
おめでとうございます!
そして、さすがにうらやましい!!!笑

その後、幅広のこれまた素晴らしいニジマスを釣りました。
それは60㎝ジャストと、これまた大型。普通だったら大喜びの1尾。
なのに小さく見えてしまったとは…、大物ニジマスさんごめんなさい。

こうして幕を開けたSさんの釣行。
しかしその直後から、激しい雨が降り始めました…。台風襲来。

翌日。
前日は30℃に迫った気温が、この日は最高気温が10℃にも達することなく終わりました。
そして、周辺のほぼ全ての川が増水状態に…。
それでも何とかギリギリ、スプリング・クリークで60㎝の大型ブラウンを2尾手にできたあたりは、執念でしょう。
が、その後は湖以外は完全に逃げ場のない状況に陥ってしまったのです。


さて、増水が引くのを待ちつつ、何だかんだと言って釣りはして、何だかんだと言って魚を釣って、やがて舞台はテ・アナウ周辺に移動。
しかしテ・アナウ到着の日から再度、強い雨が降り始めます。
すでにたっぷり水気を含んだ大地には吸収力はなく、一気に川を茶色に染めました。雨が止んだ後も、引くのがとても遅い。

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こちらの釣りで、Sさんが最も楽しみにしているのが難関Oreti Riverでの釣り。
滞在中に、できれば何度でも訪れたい川なのです。

それまで増水のギリギリ前に何とか一度訪れて、強風の中で60㎝オーバーを2尾キャッチしていました。
しかし川はその後完全に増水状態に入り、その後も滞在中に釣りができるほどまで回復できるかどうかは、天候次第という状況。テ・アナウ到着後の2日間は、湖や、大河川。そして比較的水の引くのが早かった川で、ニジマスと戯れて「お茶を濁す」ことができました。66㎝の特大ブラウンにも出会ったな。(とにかく、今釣行は大型に出会う確率が高かったのが印象的です。)

帰国3日前。
水が引いてきて、何とか釣りができそうなくらいまで川が回復してきました。
念願の、あの川へ!

増水が引いていく途中のササ濁り~薄濁り。かつ、数日間はもともに攻め込まれてはいないはず。条件としては、悪くないと感じていました。
しかし…、魚たちは超低活性。
見える魚自体が少なく、いても捕食行動をとっている魚はほぼ皆無。
鼻先にフライを送り込んでも、全くの無反応。
何の勝負もさせてもらえないまま、1日が過ぎてしまったのです!!
痛恨の、ボウズ!
ボウズなんてここしばらく経験していなかったSさんの心に、悪いイメージが憑りついてしまったようでした。

帰国前々日。
再度、Oreti Riverに挑戦。
こうなったら、釣れるまで通ってやる!ということです。
この日は、前日よりもはるかに状況は良かったと思います。
相変わらずの曇り空で、魚を見つけるのは超困難。普通の釣り人には見えない魚たちですが、ギリギリ何とかなりました。
手前みそですが、私は魚を見つけることに関しては、他のガイドにだってそう簡単に負けません!

釣りはじめのプールで見つけた魚にドライフライを投じると、いきなりフライにガバッ!と出ました。
かなりやり取りした末に待っていたのは、ラインブレイク。。。
恐らく、鋭い歯で切られたのだと思います。
悪いイメージがさらに膨らみます。

瀬の脇の緩い流れでライズをしてみせた魚にも、フライをしっかりと喰わせました。
しかしなぜかフックには何の抵抗もかからず、フライは宙へ…。

深瀬のかけ上がりに定位していた魚も、ドライフライに!
しかし一瞬ロッドに重さが乗っただけで、フックアウト。
重た~い空気に締め付けられるようでした。

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やがて我々の区間が終了。トボトボと引き返します。
今日もダメなのか…。なんて決して口には出しませんでしたが、そう感じずにはいられませんでした。

そして戻ってきた、分流のプール。
午前中、ここに魚がいることは確認済みでした。
そして、午前中とは違うポジションに見つけた大きな影。
一投でキャスティングが決まると、魚は何の疑いもなくフライを吸い込みました。
フックがスポッ!と抜けて、ロッドが軽くなる、あのいや~なイメージが何度も脳裏をよぎりつつも、必死にやり取りをして、そして無事にランディング!
それが、2枚目の写真の、67㎝!
今釣行で、特に思い出に残る1尾になったことは、言うまでもありません。
二人でガッチリ握手を交わし、トンネルを抜けた喜びを心から味わったのでした。

その後、残った時間で別のセクションに行ったのですが、それまでのスランプがうそのよう。
ほんの1時間ほどで、ポン!ポン!と2尾を追加。
あれ?こんなに簡単なの?という感じの釣りに、なんだかそれまでのスランプがうそのように感じたのでした。


そして、最終日。
この日も、やっぱりOreti Riverで締めくくりです。
空は青空。心も青空。笑
釣りはじめから快調でした。テンポ良く、魚はフライに出て、そして確実にキャッチ。
まさに、絶不調から、絶好調に。
帰りの飛行機の時間が迫り、「ここで終わりにしましょう。」というプールを釣り終えて車に戻ろうとしたその時、最後の魚が目に留まりました。
やっぱり、ワン・キャスト。
魚がガバッ!とフライに出て、そして無事にキャッチ。
今釣行を締めくくる、見事な体躯の63㎝。
釣りを終える最高のタイミングで釣れたこの魚には、「ありがとう」の言葉しかありません。
かくして、最高の気分で、Sさんは機上の人となったのでした。

おしまい。


さてさて、まだまだシーズンは続きます。
これから、メイフライのハッチ&ライズの釣りが面白くなってきます。
世界に名高いマタウラ川のベスト・シーズンに入るのです。
ぜひお試しあれ。
ご予約、お待ちしています。 nz-do@yumelandnz.com まで!








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by nzsanpei | 2018-03-06 18:01 | 釣り日誌 | Comments(0)


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