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Angler's Notes from Southern Alps

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2008年 09月 20日

北海道の川に思いを馳せる

北海道の川に思いを馳せる_e0098148_10485788.jpgニュージーランドなんていう、遠い所に住んでいても、郷里北海道のことは(特に釣りにからむことは)気になります。

時々日本から釣り雑誌を仕入れて読んでみては、自分が以前に頻繁に訪れていた川や、2年に1度の帰省の度に訪れる川や渓魚たちを思い出すんです。魚たちも、川や山、海、湖も、日常的に見ている頃にはそれほど感じなかったくせに、その大部分はとても綺麗で、最近はいつも出会うたびに感動があります。人口も決して少なくはなく、開発の手も随分及んでいるのに、すごいな、と、その自然の懐の深さに驚きます。

釣り人として触れることができる範囲の山や川、そこに住む生き物たちを省みる限りでは、北海道の自然は素晴らしいです。自分の住むニュージーランドに一部のひけもを取らない、多分それ以上に優秀でたくましい、力強い自然だと思います。釣りをする場所、という点でも同じです。
帰省の度に、そんな自然の一部に触れたいと思うし、もし仮に自分がニュージーランドを引き上げることになったとすると、帰る場所はそんなすごい自然がいつまでも身近に感じられる場所であってほしいな、って思うのです。

客観的にふるさと北海道を見つめられるようになって、より一層その自然の凄さや貴重さがわかるようになった気がします。「あー、自分はこんなにあの場所が好きだったんだ」と実感する今日この頃です。
そしてそれだけに、心配です。

例えば、数年前から大きな議論を呼んでいる「サンル・ダム」の問題。
治水効果などの考えられる利益よりも、失われるものの価値の方がずっと大きいように感じます。もっと率直に言うと、「考えられる利益」自体の大部分が?マークです。
こんなことを直接それに携わることが出来ない自分のような人間が言うと、直面されている皆さんからはお叱りを受けるのかもしれませんが、難しい議論はさておき「どうしても代えられない事情があるわけでもないのに、美しいものをどうして汚してしまう必要があるのか」が理解できないんです。

貴重な生物の棲息状況などに関わる調査データーを、自分に都合の良い内容に解釈したり改ざんしたりしてまで「美しいものを汚す」ことを推進するのに、個人的な利益以外のなんの理由があるんでしょう??サンル・ダムに限らず、秘密裏に行われている砂防ダム建設などの全てにあてはまる、すごく基本的で単純な疑問・憤り・不信・・・etc.ですよね。これって。
まあ、例の開発局談合問題で、そういう開発する側の好ましくない性質については、もう疑問の余地はないのでしょうが・・・。

外部の人間が言うことを許されるのは、こんな単純な疑問や感想程度までだと思うのですが、せめてこのすごーくベーシックな疑問くらいには、納得できる答えが欲しいと思うのです。

とにかく、本当に個人的に、危惧しています。
いつまでも、いい釣りがしたいなあ、と思っています。
北海道に限らず、日本がいつまでも綺麗な国であってほしいなあ、と思っています。
ただそれだけの、ひとり言です。
「う~ん、心配だ・・・・・。」

by nzsanpei | 2008-09-20 11:58 | その他 | Comments(2)
Commented by eiga at 2008-09-21 13:50 x
尻別川で育って、今は鱒類の住む川のない国で生活しています。FFの本場(?)の北欧もたまに行きますが、日本の川を含めた美しさはどんなに近代的な人工物でも獲得することのできないものがありますね。
Commented by nzsanpei at 2008-09-21 16:14
>eigaさん
いや、本当にその通りですよね。海外に生活して、外から客観的に日本を見つめられるようになると、懐かしがっているってわけでもなく、その日本の美しさが明確に感じられるようになっていると思います。同じですか?
そして北海道となると、故郷でもあり、その美しい自然をさらに力強さを伴った形で感じています。
尻別川、僕が頻繁に通っていた、大好きな川です。この記事のヤマメも、尻別川の魚ですよ。


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